歯の治療はむし歯や歯ぐきの病気が発生したあとで、その病原を退治するために行われる行為です。
しかし、本当に努力すべきことは、むし歯や歯ぐきの病気にかからないようにすることです。
当院では、むし歯に対する予防、歯周炎に対する予防にスタッフ全員が一生懸命!!取り組んでいます。
リスクコントロール
虫歯におけるリスク
虫歯になりやすいかどうかのリスクは、
@ 唾液の量と性質 A 唾液中の虫歯菌の量
B 飲食回数 C フッ化物の利用状態
D 過去の虫歯の経験
などです。
歯周病におけるリスク
歯周病を悪くする要素を持っているかどうかのリスクは、
@ 家族の歯周病歴(遺伝的因子や生活習慣) A 口腔清掃習慣
B 唾液の性質 C 喫煙
D 糖尿病などの全身的疾患の有無 E 精神的ストレスやくいしばり
F 歯列不正や歯の形
虫歯予防
@むし歯のなりやすさを調べる・・・唾液の検査(むし歯の原因菌の量を調べ、唾液の抗菌力の検査をします。
唾液はむし歯に対する抵抗力のうちでもっとも大きな力をもっています。
・洗浄作用・・・・・・・・・唾液は歯面や口腔内を洗浄します。
・殺菌・抗菌作用・・・ 唾液中の免疫抗体リゾチーム、ペルオキシダーゼ、ラクトフェリンなどに
抗菌作用があり、プラークの形成を抑制します。
・緩衝作用・・・・・・・・・口腔内の酸、アルカリを中和します。
・抗脱灰作用・・・・・・ pHを高めて歯の溶解を低下させ、また、エナメル質、
象牙質の再石灰化を促進させます。
また、よく噛むことにより唾液の量が増えます。
A食生活の改善と一人一人に応じた歯磨き指導
ハブラシ+歯間ブラシ、フロスの使用によるプラークの除去
毎食後すぐに使用するほど効果があります。
もし、忙しくて使用できない時も、就寝前は必ずしましょう。
Bフッ素利用で歯質の強化
フッ素は自然界に存在するもので毎日の食事を通して私たちの 体に摂取されている必要栄養素のひとつです。
歯質を強化する効果が最も高く、適量を使用することは体に影響がなく世界各国でむし歯予防に利用されています。
・フッ素洗口法
・フッ素歯面塗布
・フッ素配合歯磨剤
Cキシリトールの活用・・・むし歯の原因菌を減らすことができます。
歯周炎予防
@ブラッシングチェック
A歯石の除去
B歯の表面の研磨(バイオフィルムの除去)
プラーク(歯垢)は細菌の塊です。
そのプラークをブラッシングすることにより除去し、歯肉が引き締まり、ポケットの深さも徐々に浅くなってきます。⇒
毎日のブラッシングと、定期的な歯石除去が大切になります。
本当の治療とは・リスクコントロールとは
虫歯も歯周病もかかりはじめははっきりした自覚症状が無い慢性の病気です。
痛い、腫れる、噛めないなどの症状が出てから歯を詰めたりかぶせたりする処置は虫歯や歯周病の原因を断ち、根本的に治すものではありません。
穴があき、痛みや腫れといった症状が現れてしまった歯に、何とか元通りの機能を回復させているリハビリにすぎないのです。
本当の歯の治療、つまり
虫歯や歯周病が発症する前に原因を改善し、発症をコントロールすることをリスクコントロールといいます。
リスクが高い条件をそのままにしていてはいくら丁寧に処置しても再発しますが、口の中の条件しだいで小さな虫歯の進行は止まるのです。
個々のリスクを知りその弱点改善し、発症させないようにする。
このことが一番、歯の長持ちにつながります。
小児歯科
当院では女性歯科医師や子育て経験のある歯科衛生士がお子様の歯の治療・診療補助を行うことも可能です。できてしまった虫歯を治すだけでなく、健康に成長発育するためのお口の健康を守るお手伝いをします。
(1)虫歯の治療・・・緊急を要する治療は別として、まずはこわくない、スタッフに慣れてもらうことからスタートします。
★時間をかけて1回目は無理でも2〜3回と足を運んでいただくうちに必ず治療はできるようになりますので 気長にお子様を見守っていてください。
歯医者はこわくない!!とお子様に思って頂けるようにスタッフ一同頑張っています。
(2)虫歯の予防・・・乳歯の生えそろう3才頃から虫歯が増えます。定期的に検診し、予防処置をお受けになってください。
良い歯でよく咬むことが体を健やかに成長させます。 当院では
1 フッ素塗布・・・萌出まもない歯は酸に溶けやすいので フッ素をすり込み強くします。
2 シーラント ・・・奥歯のかみ合わせの小さい溝を合成樹脂等の材料で一時的に塞ぎ、
歯垢がたまらないようにして虫歯の発生を防ぎます。
特に生えたばかりの第一大臼歯(6才臼歯)にはおすすめです。
(3) 歯磨き指導・・・お子様では難しい奥歯や歯と歯の間の仕上げ磨きは、 保護者の方にお願いしています。
(4)定期的な口腔管理・・・御希望の方には、定期的に(3ヶ月〜半年などに1回)来院して頂き、お子様の お口の状態をチェックし、必要な予防処置を行っております。
(5)歯並び診断・・・悪い歯並びやかみ合わせは、見た目の問題だけでなく、歯が磨きにくい為に 虫歯の発生を促したり良く噛めないことで全身の発育にマイナスになるなど種々の悪影響を及ぼします。
当院では不正咬合に対しての診断、治療を行うことで お子様の健やかな成長をお手伝いします。
(6)筋機能訓練・・・咬むことは全ての基本。良く咬み、口腔の周りの筋肉を鍛える事で脳の血流が増えて、脳の活性化につながり、思考力や集中力が高まります。
さらに脳の視床下部を刺激し、ホルモンの分泌を促して体の機能亢進に役立つなど全ての良い結果が報告されています。
当院では口腔の周囲の筋肉を積極的に鍛えるためのパタカラ、マウスエイドを取り扱っています。